チ。地球の運動について 魚豊 5巻

5巻でまず驚いたのは、まずパデーニさんが逃げ切れなかったこと。

オクジー君は残念ながら死んでしまうかもしれないが、それでもパデーニさんは何とか逃げ切り、ヨレンタさんかもしくは他のバディをみつけて研究を発表する流れかと思っていた。しかし全く違ってた。

最初のオクジー君の夢に出てくる塔はバベルの塔ってことだろうか。

 

また、オクジー君を拷問するノヴァク。1巻の最初のシーンがここにつながってるとは。1巻を読むころはこれが全くわからず、ノヴァクの髪の色も違うようにみえたので、単に物語始まる前の1拷問シーンかと思っていた。ここで繋がらせるとはすごいな。どこまで全て考えて書かれたんだろう。

 

今更だが、タイトルの『チ』。当然、地動説、あるいは地球の「チ」だと思っていたが「知」でもあり「血」でもあるのか。

 

アントニの思惑で、ヨレンタが死んだと思わされるノヴァク、顔はみえないが体をふるわせて泣くノヴァク。本当にこういう描写、昔はかわいそうだな、くらいで済んだのに、この年になってくると胸が痛すぎる、そしてこういう描写がある話ってだいぶ多いんよな・・。ヨレンタさんは生きてるのだから、この先、どこかで何とか再会してほしい。

 

そして、最後、ちょっとだけ出てきてたクラボフスキに、この後は託される。プリズンブレイクなみの方法で。

 

次は急に25年後のようだ。次6巻。