チ。地球の運動について 魚豊 2巻

1巻の最後に登場したのは、1巻の主人公と思われた少年と全く無関係の男であった。

代闘士という、決闘を申し込まれた貴族の代わりに戦うことを生業とする男性が主人公のようである。ここからが第2章の始まり。第2章って見開きで書くところもかっこいい。

第1章で登場してた審問官はまた登場する。1章の少年の死が、この人に何か影響していたのかとも思われたが、みる限り仕事も面倒にこなす、異端者を殺すことにためらいのない、特に変わっていないキャラクターとなっている。

ただ、世界観としてはこの10年で変わったようで、1章の時は地球はすべてのものの中心になる、特別に作られた場所である、という世の中の考え方であったが、2章では天動説には変わりはないものの、地球がすべてのものの一番下に位置する場所で、天は崇高であり地上は最底辺、汚れた場所として作られた、という考え方に変わっている。

 

主人公の男性は、少年のころに、この考えを神父にたたきこまれ、空をみると、人を蔑んでいる目がみえるようになってしまった。また何に関しても、どうせ無理だと思っていたら期待外れでその後ショックをうけることもない、選択ができず、先輩にすべての選択をお願いするような男性。

 

それがその先輩から死ぬ直前に託された思いを受け取り、異端者の神父バデーニのもとに行き、1章の主人公ラファウがのちの世に託した文書をみつけるところで2巻は終了。

次3巻。